アサガオと真珠の粒 ― 2009/05/02 13:09
射手座にある"Trifid nebula" M20と"Lagoon nebula" M8です。M20は小さな星雲ですが暗黒星雲に区切られた形が赤と青のアサガオのように見えます。M8は赤い星雲にくるまれた星団が真珠の粒のようで美しい星雲です。5月ではまだ早いのですが夜更けにさそり座のアンタレスが上がってくるのを見て望遠鏡を向けました。南の低い空はちょうど市街が広がる方向なので空はいつも白んでいて目では射手座をみつけるのにも苦労します。このあたりは天の川銀河の中心方向ですが、天の川で白んでいるのか光害で白んでいるのか?大学に入った頃、磐梯の浄土平というところに夏になると出かけたものですが天の川を見たという記憶がありません。天の川がくっきり見えてびっくりしたのはフリークライムのひとが良く出かける長野のキャンプ場のことでした。あまりに明るく星が見えたので狼狽して星の位置もわかりませんでした。 ところで、翌日になってわかったことですがこの写真を露光しながらわたしが空を見上げていた頃に清志郎さんは亡くなったのですね。お悔やみ申し上げます。実は桜が咲いた頃にわたしは大変お世話になった先輩を亡くしました。ホスピスにいると聞いてお見舞いに出かけた数日後のことでした。その先輩には物理も教えていただきましたがインド旅行の折にはガンジス川のおみやげもいただきました。哲学と競馬が好きなひとでした。亡くなったという知らせを聞いた夜、ベランダで星を見ながら聴いたのは「ヒッピーに捧ぐ」という切ない歌でした。仲間の死を悼む歌です。家族や友人、好きだったミュージシャンたちがひとりふたりとこの世から消えるたびになんとも言えずさびしい思いがします。わたしは宗教は持ちませんし素朴な実在論と唯物論がただひとつの信仰ですが、「あの世」があっていつかそこで再会できるならと時折考えます。
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