ポールのカンチブレーキ2009/05/09 15:01

今日は実にいい天気でした。残念ながら川は増水しており、見たかった水鳥もどこかに行ってしまっていましたが。ところで自転車のブレーキには幾つかの種類、数多くの製品があります。ワイヤーで引くもっとも単純な梃子の構造になっているブレーキがカンチブレーキです。むかしはありふれたブレーキでしたが今ではさらに優秀なブレーキが発明されたのでカンチレバー式のこのブレーキは泥んこレースぐらいでしかお目にかかりません。そもそも、このブレーキ用の台座が作り込んであるフレームも今ではシクロクロス用自転車ぐらいです。カンチブレーキは実に単純な構造ですが、売られている製品によってブレーキの効きも、調整のしやすさも雲泥の差があります。わたしが使っているのはPaul Component Eng.というメーカーの"Neo Retro"という製品です。元になった製品はMafac社のブレーキですが、ポールのブレーキは使い勝手を改良してあり特に調整が楽になっています。シマノやAvid、Tektroなどカンチブレーキで手に入るものは一通り試しましたがブレーキの効き、調整のしやすさ、頑強さにおいてこの製品がいちばん良いように思います。Mafacのブレーキをひな形として作られた製品は他にもありますが、ポールのこのブレーキと"SWISS STOP"ブレーキパッドの組み合わせがいちばん気に入っています。少々大きく横に張り出すことが欠点でしょうか。 このメーカーのブレーキは同様のカンチレバー型にも2種類あり、効きを若干弱くした"Touring Canti"もあります。自転車の前後輪で使い分けている方もおられます。後輪は荷重がかからずロックしやすいためだと思いますが、"Neo Retro"もブレーキターンで扱いに困るほど唐突な効きかたではないように思います。 小さなメーカーはいつ廃業してもおかしくはないので、ポールのこのブレーキも予備の1セットを部品箱にしまい込んでいることは言うまでもありません。