毀誉褒貶2009/07/07 19:42

先日、会社の同僚がTV番組で見たカラスの群れとオオタカの戦いについて話していました。オオタカはカラスに比較して小さな鳥ですが、うまく水場に誘ってカラスを溺れさせたそうです。溺れたカラスの死体を仲間のカラスがついばむ姿があさましい。カラスが不吉な印象を与えるのももっともだと彼は言うのを聞いておりました。そのときは思い出さなかったのですが毎年わたしがカヤック遊びに出かける和歌山の熊野神社には3本脚のカラスのシンボルが描かれています。八咫烏は神様の使いです。彼らは脂身を好むらしく、道路でひかれた猫や残飯をあさるので穢れた卑しい鳥だと扱われることが多いですが、飛ぶ姿は美しいと思います。航空黎明期の飛行機にもカラスによく似たものがいくつもあります。 他の国ではカラスはどんな身分なのだろうと調べてみました。神の使いというお話が多いようですが、北欧の戦争と死の神の使いである2羽のカラスの名前の意味は「思考」と「記憶」だそうで、カラスが仕える雇い主は不吉でもカラスそのものについては知恵のあるこの鳥の特徴をよくとらえた良い名前だと思います。エジプトでは太陽の鳥だそうですし、アーサー王伝説のあるイギリスではカラスいじめは王室への反逆を意味するというお話もありました。必ずしも不吉な悪者ではなさそうです。 ところで一昨年の和歌山旅行ではキャンプ地の食物をカラスが荒らすので仕返しにキムチを入れたビニール袋を置いてみました。一口ついばむとカラスは来なくなりましたが、熊野神社のお使いのカラスであったのか、それ以来、シーズンになるとメンバーの不都合が起きて熊野川には近づけません。