Steve Jobs 1955-20112011/10/06 21:13

引退のニュースを聞いて、そろそろ危ないのだろうと思っていましたが亡くなりましたね。Steve Jobs氏。わたしが高校生の頃にApple IIが高価な値段で売られていたことは覚えています。PETと人気を二分していましたが学生に手が出るお値段ではなかったし、オートバイのRZ250のほうが遥かにわたしの興味をひいていました。コンピューターをどう使うかという想像が出来なかったのですね。凡人ですから。 最初にアップル社の製品に触れたのは会社の実験室にやってきたMac IIです。大きなベージュの箱にマウスとかいう変なものがついていて冗談でなくその使い方がわかりませんでした。マックは直感的に操作できる、というのは嘘ですね。 自分のお金でMacintoshを買ったのはColor Classicというコンピュータが最初です。StyleWriterという格好良い白黒プリンターとあわせて40万近く使ったように覚えています。わたしは得意げに当時働いていた大学の研究室に持って行って電子の散乱の格好いいアニメーションを作ったり、格好いいプロットを作っては悦に入っていました。その頃はJobsが排除された時代だと思いますが続々と出る新しい技術に働いて得たお金のほとんどをApple製品につぎ込みました。たぶん911の一台くらいは買えただろうと思います。最初のデジタルカメラもQuickTakeという切手サイズの写真が十数枚撮れるというアップルのカメラでした。当時はアップル製品の出来は最悪に近かった時代で信頼性はまるでゼロ、もしくは昨今のWindows並みでした。おかげで当時撮った写真も残っていないし困ったものですが目新しい技術が導入されることに関しては比較する他のコンピューターはなかったと思います。 アップルを追い出されたJobsが作った新しい会社がNEXTですが、NEXTSTEPというOSがPCでも使えるようになるとそちらを試したりもしました。当時はPCで何をするかが問題ではなくて、PCそのものが興味の対象だったのです。もっともドライバーはないし、画面はpostscriptで美しいけれどやれることもほとんどない。その代わりコンパイラなどもついてきたわけですが残念ながらGUI時代になってわたしはプログラミングからドロップアウトしていたので使い道もありませんでした。

アップルが最初の製品を出してからJobsが戻るまでの間がたぶんパーソナルコンピュータそのものがおもしろかった時代でしょう。使い道もはっきりしたコンピューターにはそれほど興味もひかれません。ただの家電品ですから。そんな時期にJobsも亡くなり、ひとつの時代が終わったのだなと感じます。

ところで昔のマックファンにとって本物のヒーローは別のSteveでした。Stephen Gary Wozniak このおじさんには長生きして欲しいですね。

エコに骨抜きにされる2011/10/05 21:24

わたしが今乗っているオートバイに限らず、いまどきのバイクは排気ガス規制のおかげでキャブレターよりも制御の自由度が高いインジェクションとコンピューターを使っています。ほんの20年前、エコロジーなんて言うと「アカ?」と言われた時代にはキャブレターがすべてのオートバイで使われていましたし燃料ポンプも使っていませんでした。わたしが好んで乗っていた2ストロークエンジンのバイクの排気ガスは昨今の「エコ野郎」が目を廻すくらい汚かっただろうと思います。神輿としてのエコロジーへの苦情はさておき、排気ガス対策の結果として高度な機械となったオートバイですが、昔のようなアクシデントに対する強さも窮地に陥った時に選べるアクションもすっかり失われてしまいました。 昔のバイクなら電源が失われてもキックスターターや押しがけで負圧になれば霧化した燃料をシリンダーに送り込めたしエンジンもかけられたのですが、今の構造では無理です。エンジンの調子が悪くなってもインジェクション装置についているのはアイドル調整のつまみぐらいで、やれることもありません。 バイクを買う時に「ツーリングに工具持ってくのもやめました。無駄だから。」と整備をしてくれたお店のひとも言っていました。

もっとも250TRで近くの山に出かけるくらいではセルフスターターは圧倒的に便利です。エンストするのは大抵きびしい状況であるのでキックできるほど安定な場所でもありません。そこで指一本で始動できるのはすばらしい利点です。踏み降ろした足にステップをぶつけて泣く事もないですし、足の裏に戻って来たキックアームが刺さるなんてこともありません。 ただ、たまにはキックでエンジンかけたい日もありますね。 それにわたしの趣味のバイクはプリミティブであるほどいいのです。生業なのにナンですが、電子デバイスなんて信用できませんから。

先日、さる学会の講演に場違いな車屋さんが来てV2Vなど将来の交通システムの話をしていましたが、そんなもの退屈なトロリーバスと何が違うのだろうと思いました。見方をかえれば世間の大多数は車にたいした興味もないし安全、安楽に乗れれば満足なのでしょうか。たぶん今後もトヨタさんの車に興味を持つことはないだろうと思いました。大昔の2000GTとかよかったのにねえ。

自分で乗り物を買うときに利便性とか実用はもちろん重要ですが、「自由」を買うんです。家電屋みたいなモノ作りをするメーカーはそれがわかっていない。アルバイトして作った金で最初の一台を手に入れたときの気持ちを忘れたくないですね。

水道水のストロンチウム濃度2011/09/10 22:25

自然の海水には8mg/Lのストロンチウムが含まれています。 自宅の水道水を測定してみましたが>100mg/Lも入っているんでしょうか。信じがたいですね。海水ならともかく。 手順が面倒な測定なので新しい試薬を買って再測定するつもりです。いずれにせよ今回の測定で試薬を使い切ってしまったし。

少し古いですが、相次ぐ余震によって福島第一原子力発電所内に8月中旬に地割れが発生し大量の水蒸気が発生しているというロシアのTV報道がありました。さて行方不明の元核燃料棒はどこに行ったのか?水蒸気は燃料の発熱によるものではないのか?事故からずいぶんと日がたつのに放射性ヨウ素がなぜモニターされるのか?なぜ同じ時期に岐阜で蕁麻疹の患者が多く発生したのか?わたしは岐阜県民ではありませんがお盆に休みに全身に蕁麻疹が発生してエライ目に遭いました。アレルギーなど起こしたことは一度もないのですが。まあことの真相が明らかになることはきっとないでしょう。悪者がいなくても因果関係はおろか相関を示すことすら単発のこうした現象では無理でしょうから。うやむやになる。

わたしはもう低線量の被曝を気にする年でもないと思いますので日本を脱出する気はありませんが、積極的に病気の元を抱え込む気にはなれません。離れて暮らす家族もみないい年ですが汚染地域の食品は避けるようにしています。食品は産地や原料の偽装なんて当たり前のモラルが低い業界らしいので完全に避けられるとは思いませんが。